Ping値を下げる5つの改善方法|回線速度が遅いときに試したい対処法を解説

ネット回線スピードテスト運営部(ニフティ株式会社)

回線速度が遅いと感じる時にPing値をチェックしていますか?

Ping値は軽視されがちですが、Ping値があまりにも高いとウェブサイトの閲覧や動画の視聴にも支障をきたします。またオンラインゲームをする人にとっては、快適にプレイするためにPing値は重要なポイントです。

回線速度を安定させるためにも、Ping値を改善する方法を確認しておきましょう本記事ではPing値を下げる5つの改善方法を解説します。

スピードテストで回線速度を計測

Ping値の役割

Ping値は回線の応答速度を表す数字で、オンラインゲームでは快適さを左右する重要なポイントになります。Ping値が高くても(応答が遅くても)、ウェブサイトや動画の閲覧程度であれば、体感的な利便性の変化を感じにくいですが、Ping値があまりにも高いと通信速度も遅くなり、動画の再生やウェブサイトの閲覧がしにくくなります。

Ping値は回線の応答速度を表す数字

ネット回線の通信速度は、Ping値を含む以下の3種類があります。下り速度や上り速度とは役割が違うので、どのように異なるのか把握しましょう。

項目

単位

意味

Ping値

ms

回線の応答速度

下り速度

bps

データを読み込む速度

上り速度

bps

データをアップロードするときの速度


Ping値は回線の応答速度です。

具体的にはウェブサイトにアクセスする操作をしてから、サーバーからの応答が返ってくるまでのスピードです。

下り速度は回線が応答してからウェブサイトや動画などのデータを読み込むスピードです。

上り速度は回線が応答してからEメールやLINEのメッセージ、画像や動画を送信するスピードです。動画など重いデータのアップロードをしない限り、上り速度の速さはさほど求められません。

Ping値が高いとデータのやり取りの開始が遅れるため、ウェブサイトや動画の読み込みが不安定になる可能性があります。

 

Ping値はオンラインゲームでの影響が出る要素

Ping値はオンラインゲームをプレイするときは特に重要なポイントになります。Ping値が高いとオンラインゲームでラグ(遅延)が起きてしまいます。快適にオンラインゲームをするなら、できる限りPing値が低い状態にしましょう。


Ping値は通信速度測定サイトで確認できる

Ping値の測定は、スピードテストのサイトで簡単に測定できます。

スピードテストのサイトにアクセスして「計測開始」をクリックすれば、Ping値とJitter値、通信速度の計測がはじまります。スマホからでも簡単にできるので、Ping値を知りたい人はぜひ活用してください。

用途別での必要なPing値の目安

Ping値は下り・上り速度と違って、数値が小さいほど回線の状態が良いとされます。用途別に必要なPing値の目安をまとめました。

用途

目安

オンラインゲーム

20ms未満

動画視聴・音楽の再生

30ms未満

ウェブサイト・SNSの閲覧

50ms未満



オンラインゲームをプレイする場合、Ping値は最低でも20ms以下にしておきたいところです。20ms以上になると、ボタンを押してからゲームが反応するまでにラグを感じる恐れがあります。

動画や音楽のストリーミング再生では、Ping値が30ms未満の状態であるのが理想です。Ping値が30ms以上でも動画や音楽の再生は可能ですが、指示をしてから反応が返ってくるまでの遅延が避けられません。

Ping値が50msを超えると、どの用途でも速度が不安定に感じ、利便性が損なわれます。

Ping値を改善して回線速度を安定させる方法

Ping値の高さは、以下5つの対処法を試すと改善できます。

【はじめに】 ご利用端末(パソコン/スマホなど)やNTT機器、Wi-Fiルーターなどを再起動することで改善することがあります。

  1. 固定回線を利用する
  2. 有線接続を使う
  3. 高性能な無線LANルーターを使う
  4. スペックが高いLANケーブルを使う
  5. プロバイダーの変更

1.固定回線の利用

Ping値を改善して回線速度を安定させるには、固定回線の利用がおすすめです。ポケットWi-Fiなどの無線回線は、細かな気候の変化などで電波の状態が変わりやすいのでPing値が安定しません

固定回線はケーブルで通信を行うので、気候の変化による影響を受けにくく、Ping値が安定します。固定回線を利用するのであれば、通信速度が安定していて、Ping値の改善が期待できる光回線がおすすめです。


2.有線接続の利用

オンラインゲームをするためにPing値を最大限改善するのであれば、有線接続を利用しましょう。Wi-Fiの無線接続は家電製品の電波干渉などで通信が不安定になりやすいため、Ping値も安定しません。有線接続は無線接続と異なり、家電製品の電波干渉を受けにくいため、Ping値が安定する接続方法と言えます。

3.高性能な無線LANルーターの利用

無線LANルーターのスペックでも、通信速度は左右されます。Ping値が高いときは、より性能の高い無線LANルーターの導入も検討しましょう。Ping値を安定させるために無線LANルーターに求められる条件は、以下の2つです。

  • LANポートがGiga対応
  • 対応の無線LAN規格がIEEE802.11ax以上

有線接続を利用するなら、ケーブルを差し込むLANポートの規格も重要です。有線接続の最大通信速度は、デバイスやルーターにどの規格のLANポートが搭載されているかで決まります。

LANポートの規格

最大通信速度

10GBASE-T

10Gbps

5GBASE-T

5Gbps

2.5GBASE-T

2.5Gbps

1000BASE-T

1Gbps

100BASE-TX

100Mbps

10BASE-T

10Mbps



Wi-Fiでネットに接続するのなら、IEEE802.11ax以上の無線LANルーターを使いたいところです。

無線LAN規格

最大通信速度

IEEE802.11be(Wi-Fi 7)

46Gbps

IEEE802.11ax(Wi-Fi 6)

9.6Gbps

IEEE802.11ac(Wi-Fi 5)

866Mbps以上(※)

IEEE802.11n

600Mbps

IEEE802.11a

54Mbps

IEEE802.11g

54Mbps

IEEE802.11b

11Mbps

※無線LANルーターの機種ごとに異なります

 

より高性能なLANケーブルの使用

有線接続を利用してPing値を改善する場合、LANケーブルのスペックもチェックしておきましょう。LANケーブルには規格があり、利用するケーブルがどれに対応しているかでPing値の安定感が決まります。


規格

最大通信速度

CAT8

40Gbps

CAT7A

10Gbps

CAT7

10Gbps

CAT6A

10Gbps

CAT6

1Gbps

CAT5e

1Gbps

CAT5

100Mbps



Ping値を改善するためには、対応規格がCAT6A以上のLANケーブルを使うのが理想的です。LANケーブルの形が以下3つのうちどれなのかも、Ping値を改善するポイントです。


  • スタンダード
  • フラット
  • 極細


より速度が安定するのはスタンダードで、周囲からのノイズを拾いにくくPing値が安定します。フラットと極細は周りからのノイズを拾いやすいので、Ping値を改善するときにはおすすめできません。

プロバイダーの変更

上記の改善方法を試してもPing値が高い場合は、他のプロバイダーへの乗り換えもご検討ください。特におすすめはIPv6プラスが利用できるプロバイダーです。IPv6プラスでは大容量で混雑しにくいIPoE方式で通信ができるので、Ping値が高くなりにくくなります。

まとめ

本記事ではPing値を改善する方法を解説しました。

  1. 固定回線を利用する
  2. 有線接続を使う
  3. 高性能な無線LANルーターを使う
  4. スペックが高いLANケーブルを使う
  5. プロバイダーの変更

ルーターとケーブルを見直して固定回線で有線接続しましょう。加えてIPv6対応のプロバイダーに変更すれば改善効果が高まります。


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  • 2025年6月時点の情報です。
  • 本文中に記載されている通信速度は理論値です。必ずしもこの速度が保証されているものではなく、お客様の通信環境や接続の時間帯などによっては、思うように速度が出ない場合や接続が不安定な場合があります。

ネット回線スピードテスト運営部(ニフティ株式会社)

ニフティ株式会社は1986年に創業し、30年以上にわたりご家庭や企業のみなさまへ光回線などのインターネットサービスを提供しています。(→@nifty光 はこちら